本社
デリカ開発部 開発第二グループ
I.Tさん(2020年入社)
食べることが好きだったこともあり、大学は栄養士を目指す学科で学びました。食品の開発業務をやりたいと思い、企業説明会などで多くの食品会社に触れました。なかでもトオカツフーズは、身近なコンビニエンスストアに幅広い商品を納入し、自分たちが開発した商品を多くの人に届けられることに大きな魅力を感じました。
入社後は工場で規格管理の仕事に2年半たずさわり、現場の製造ノウハウなどを習得しました。その後は念願の開発部に移り、今は惣菜チームでスープやグラタンなどの商品開発にかかわっています。
私たちはお得意先様である大手コンビニエンスストア向けに、新商品やリニューアルを含め毎週2、3品を提案しています。が、1回でなかなかOKとはなりません。数種類の商品開発を並行させ、フィードバックに従って改良しながらブラッシュアップしていきます。
なかでも一番苦労する重要な仕事は、原価計算でしょうか。リニューアルのタイミングで原材料の値段が上がっていると、いかに美味しさの質を下げずにコストを吸収した提案ができるか、頭をひねらなければいけません。
試作や改良を重ねた末に、ようやくOKをもらった後もハードルが待っています。開発したメニューを製造用のレシピに落とし込み、工場では均一にかつ時間通りに製造してもらうための準備をお願いしなければいけません。さまざまな部署の人たちの協力を得ながら、想定される課題や不安要素をなくすための改良や工夫もしていきます。商品を製造する上で必要な細菌検査や衛生管理上のルール設定、商品説明に記載されている栄養成分値といった表示に必要な検査を行うなど、関係部署との連携も重要な仕事です。
惣菜チームは現在4人です。チーム内で一緒に試作して味を確認しながら、より良い商品づくりを進めています。例えば週1回程度の市場調査は、競合他社やデパ地下で総菜などを買って、みんなで食べ比べながら「こういう商品を工場で作るにはどうすればいいんだろうね」などと意見を出し合っています。食べるのが好きな人には楽しみな時間でもあります。
私のチームに限らず、職場には、さまざまな個性を持った人たちが集まっています。商品開発をするなかで、私には思いつかないような発想をする人がいて、「こういう考え方もあるんだ」と驚かされることもしばしば。これは会社にとって大きな武器です。日ごろから意見を自由に言い合い、気軽に相談できる雰囲気で、フォローし合いながら取組んでいける職場です。
開発部門に来てまだ2年ぐらいですが、今まで取り組んだ中で一番手応えのあった商品は、前のチームで担当したナポリタンのリニューアルです。
プロモーションボードと呼ばれるコンビニエンスストアの“イチ押し商品”で、定番のナポリタンを販売することになりました。毎週2回の頻度で提案を続け、毎日ブラッシュアップしては先方に持っていき、さまざまな細かい工夫を重ねました。
ナポリタンというのは、特に中高年層の男性に人気でリピーターも多い商品。まず基本的にはあの味を変えたくはないという先方からの要望もあり、「トマトケチャップの酸味が気になる」という意見を参考にトマトの甘みを強めました。またトッピングは、それまでウインナーだったりベーコンに変えてみたりしてきたのですが、アンケート結果を見るとウインナーのほうが人気だったことから、それをトッピングの主役にしました。
発売後、以前よりも幅広い層の方からの「購入しました」というコメントを見つけて嬉しかったですね。実際に、商品がコンビニ店頭に並んでいるのを見たときも気分が上がりました。家族や友達に「これ、私が手がけた商品なんだよ」と紹介し、あとで「美味しかったよ」と感想をもらえることが仕事のやりがいにつながっています。
製造工程の改良を含め、新しい商品の提案をしていきたいと考えています。例えば、私が担当するグラタン商品は、以前は業者さんから仕入れたものをベースに加工していました。そこから「もっと具材と味の充実を目指そう」と、工場内でペンネを茹でて、ソースも具材も作り、焼き上げるまで一貫して内製化しました。見た目から分かるほどの全面リニューアルによって、より手に取ってもらえる人気商品になったのです。こうした画期的な商品のリニューアルや開発をもっと手がけたいと思っています。
トオカツフーズでは今、新しい調理器具の導入を検討中です。蒸し料理という新しいカテゴリーの総菜を考えてみたいですね。自分のスキルアップをはかりながら、さまざまな商品開発にチャレンジし続けていきたいと考えています。
ONEDAYSCHDULE
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