本社
デリカ開発部 開発第二グループ
M.Kさん(2011年入社)
料理をすることも食べることも好きな私は、大学で栄養学科を専攻し、就活では食品会社をメインに探していました。企業説明会で出会ったトオカツフーズの担当者の印象が、とても良かったのを覚えています。何より、私がやってみたかった商品開発 に直接かかわることができると知って心惹かれました。
今は、お得意先様であるコンビニエンスストアで販売されているサンドイッチ、バーガー、トルティーヤなど調理パンの商品開発を担当しています。同じ名前の商品でも、年に数回のリニューアルを行い、味などを変えているんです。
もちろん新商品も開発しています。お得意先様からリクエストされたり、私たちから「市場で流行っている、こういう商品を出してみませんか」と提案したりします。コンビニエンスストアでは毎週、調理パンだけでも3、4種類の新商品が並びますので、私たちも毎週提案していかないと追いつきません。
私が取り組んできた新商品で一番手応えがあったのは、トルティーヤです。お客様からもご好評をいただき、シリーズ化して種類を増やしてきました。
こうした商品開発の仕事で一番苦労するのは、思い描いた商品と予算のすり合わせです。限られたコストで、いかにイメージ通りの味と中身を実現できるか。最初に自分たちで作ってみた後、実際にどの材料をどれだけ使うか、原価計算も含めてレシピを作り込んでいきます。
工場側には、私たちが「この機械を使って、従業員〇人の製造ラインで作ることができる」と想定したレシピを提示します。そこには商品の原材料費はもちろん、製造過程の人件費も含めた計算も入っています。
また先方からOKが出ても、工場で安定的に作れない場合もあります。サンドイッチなどは意外に難しい工程が多く「パンにこの肉を乗せたらガタガタしないか」など、企画段階で工場に出向き、製造できることを確かめてから提案することもあります。
日々の業務は、コンセプトの考案からサンプル試作、原価計算、提案書作成とやるべきことが多いのは事実ですが、自分の提案した商品が、最終的にお得意先様やお客様から高い評価をもらったときなどは、この上ない喜びを感じます。
調理パンチームは男性2人・女性4人で、さらに営業部門の社員も加わります。開発部門には文系出身もいて、共通しているのは「料理が好き、食べることが好き」ということでしょうか。
商品によって管理栄養士の監修が必要なときもありますが、基本はチームで取り組むので、それぞれの持ち味を生かしながらフォローし合い、一緒に相談しながら業務を進めることができます。なかには料理自体も未経験で希望してきた社員もいて、練習しながら開発に取り組んでいました。
いつもアットホームな雰囲気ですが、意見がぶつかるときもあります(笑)。上下関係なく自由に考えを言い合えるのも、この職場の良い点だと思っています。
最近は、ボリュームサンドの開発で大きな達成感がありました。きっかけは2019年ごろ、お得意先様のコンビニエンスストアからの「若い男性向けに販売する、ボリュームサンドを作ってほしい」というリクエストでした。
この商品は工程的に難しく、かなり苦労しました。ボリューミーな分厚いサンドイッチを実現するには、包装用の機械を調整するハードルが高いのです。いろいろ工夫しながら製造テストや包装テストを重ね、ようやく9センチ幅のサンドイッチを実現できました。発売後にSNSで「これ一つで大満足」との投稿を見つけたときは、すごく嬉しかったですね。
日ごろは、お得意先様が行うアンケート結果から「値段が高い」「4種類のサンドはいいけど、ツナはいらない」といった意見も見つけます。気持ちが落ち込むこともありますが、そういう厳しいマイナスの意見こそ参考に、売上の良し悪しの要因分析もしながら、次の開発商品やリニューアルへと生かしていけるところに、仕事のやりがいを感じています。
新処方を取り入れた商品の提案を考えていきたいと思っています。例えばバナナは、切った断面が黒く変色していきますよね。でもバナナサンドって売れそうですよね。すると「どうすれば、なるべく黒くならないように売れるだろうか」みたいなことを考えます。これまでも、アボカドが退色しないよう販売する方法を考え、最終的に商品化を実現できました。
コンビニエンスストアで販売するためには、衛生や品質、価格などでさまざまな制限がありますが、その中でお客様に喜んでもらえる商品を考えるのは、とても挑戦しがいがあります。これまでの固定概念にとらわれないヒット商品を作っていきたいですね。
ONEDAYSCHDULE
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